さくら眼科クリニック

〒305-0028 茨城県つくば市妻木1424
コラム 日々のつれづれ

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緑内障

緑内障の最新治療法 – メスを使わないレーザー治療も対応

緑内障バナー_完成版                                        

緑内障は早期発見・早期治療が非常に重要な眼疾患です

当院では、最新の検査機器と豊富な治療経験により、患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案しています。   当院の緑内障治療の特徴: ・最新のOCT検査、6分で終わる最新の視野検査計による精密な診断 ・メスを使わない最新レーザー治療(MLT,G6) ・最新の点眼薬や多彩な緑内障点眼薬による薬物療法 ・最新の技術を導入した日帰り手術治療 📋 緑内障治療の詳細はこちら → お気軽にご相談ください 。
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緑内障の最新治療

緑内障とは?(視神経が傷む病気)

眼の解剖図:緑内障の仕組み

眼圧の上昇により、視神経乳頭が圧迫され、視神経線維が傷害される仕組み

用語解説

【房水(ぼうすい)】:目の中を循環している透明な水。排出路(線維柱帯)が詰まると眼圧が上がります。

【視神経乳頭】:視神経線維が束になって眼球から脳へ向かう「出入り口」の部分。ここが圧迫されると神経が傷みます。

【視神経線維】:網膜で受け取った光の情報を脳に伝える神経の束。一度傷むと再生しません。

⚠️ 重要なポイント

  • 日本人の失明原因第1位(近年増加傾向)
  • 40歳以上の20人に1人、70歳以上では10人に1人が緑内障です
  • 緑内障は自覚症状がほとんどないまま進行します
  • 視野が欠けても、もう一方の目や脳が補完するため気づきにくい
  • 失われた視野は回復しません
  • 早期発見・早期治療が唯一の対策です

眼圧の日内変動

日内変動の基本パターン

日内パターン

多くの人では朝方(早朝〜午前中)に眼圧が最も高く、日中から夕方にかけて徐々に低下します。夜間(睡眠時)に最も低くなることが一般的です。

変動幅の重要性

眼圧が一日の中で5mmHg以上変動する場合、視神経へのダメージリスクが高まるとされています。

体位による変化

仰向け(仰臥位)では眼圧が上がりやすいため、睡眠中の眼圧上昇にも注意が必要です。

眼圧変動の比較

朝方 日中 夕方 夜間 ☀️ 🌞 🌇 🌙 視野障害リスク↑ 10 15 20 25 眼圧 (mmHg) 0時 6時 12時 18時 24時 5mmHg 10mmHg以上 朝方の急激な眼圧上昇 健常者(小さな変動 3〜6mmHg) 緑内障(大きな変動 8〜12mmHg以上)

💡 臨床的意義

  • 朝イチの眼圧測定が重要(一日で最も高い時間帯)
  • 日中の診察時だけでは眼圧の「ピーク」を見逃す可能性
  • 自宅での眼圧測定や、複数回の測定が推奨される場合も
  • 治療の目標は、眼圧の絶対値を下げるだけでなく、24時間を通じて眼圧を安定させること

病気を正しく理解し、心配し過ぎない

早期発見・適切治療で視機能を守る

緑内障はゆっくり進む病気ですが、定期検査と治療の継続で進行を抑え、日常生活を長く保てます。

治療のゴール

  • 失明を防ぐこと(完治ではなく進行抑制が目標)
  • 生涯にわたり「見える生活」を維持すること
  • 多くの患者さんは適切な治療で、日常生活に支障のない視野を保てます

心構え

  • 「緑内障=失明」ではありません
  • 早期発見・継続治療により、生涯の視機能維持が可能
  • 過度な心配よりも、定期通院と治療継続が最も重要

検診/受診のおすすめ

定期検診のすすめ

症状がなくても40歳以上の方は定期的な眼底検査をお受けください。早期発見が視野を守る最大のポイントです。

家族歴があれば要注意

ご家族に緑内障の方がいる場合、発症リスクが約2〜3倍高まります。若いうちから定期検査を受けましょう。

こんな症状があれば早めに受診

  • 視野の一部が見えにくい
  • 眼が痛む、充血する(急性緑内障発作の可能性)
  • 頭痛や吐き気を伴う眼の症状

治療フローチャート(点眼薬 → SLT/MLTレーザー → 手術)

1

第一選択:点眼薬

眼圧を下げる効果。毎日の使用が基本。

2

第二選択:SLT/MLTレーザー

点眼で不十分な場合に追加し、房水の流れを改善。

3

手術(カフーク/マイクロシャント)

より確実な眼圧コントロールを目指す。

治療選択の判断ポイント

目標眼圧未達/視野進行 日内変動 遵守状況(つけ忘れ) 副作用 生活スタイル

緑内障の5種類の薬

チモロールXE

チモロールXE

分類:β遮断薬

用法:1日1回

作用:房水産生を抑制

ブリモニジン

ブリモニジン

分類:α2作動薬

用法:1日2回

作用:産生抑制+排出促進

ドルモロール配合剤

ドルゾラミド・チモロール配合剤

分類:CAI+β遮断薬

用法:1日2回

作用:房水産生を強力に抑制

ラタノプロスト

ラタノプロスト

分類:PG関連薬

用法:1日1回(就寝前)

作用:ぶどう膜強膜流出路からの排出を促進

グラナテック(リパスジル)

リパスジル

分類:ROCK阻害薬

用法:1日2回

作用:線維柱帯の収縮を緩め、房水排出を促進

治療の全体像(軽度→重度への”階段”)

点眼薬(軽度)

一日1〜3回の点眼で眼圧を下げる

SLT/MLTレーザー(軽〜中)

線維柱帯にレーザーを照射し、房水の流れを改善する外来処置

タンゴプロ SLT/MLTレーザー

手術(中〜重度)

カフーク手術/マイクロシャント手術
より確実な眼圧コントロールを目指す低侵襲手術

カフーク手術器具 マイクロシャント

点眼薬 vs SLT/MLTレーザー(要点比較)

項目 点眼薬
(例:ラタノプロスト/チモロール など)
SLT/MLTレーザー
(当院採用例:タンゴプロ)
効果の持続 毎日の点眼が必要
(つけ忘れで効果が途切れる)
1回の施術で数ヶ月〜数年持続
(再施術も可能)
副作用 充血、色素沈着、まつ毛伸長、
呼吸器・循環器への影響など
一時的な炎症・眼圧上昇
(多くは数日で改善)
治療の手間 毎日の点眼が必要
(外出先・旅行時も継続)
外来で1回約5〜10分
(その後の点眼が不要または減らせる)
費用 継続的な薬剤費
(長期では高額になる場合も)
初回施術費用
(保険適用、長期的にはコスト削減の可能性)
適応 ほぼ全ての緑内障タイプ 開放隅角緑内障が主
(閉塞隅角には不向き)

レーザー治療(SLT・MLT)

タンゴプロ SLT/MLTレーザー機器

当院導入:エレックス社タンゴプロ(SLT/MLT対応)

当院導入:エレックス社タンゴプロ(SLT/MLT対応)

当院はSLTとMLTの両方に対応しており、眼の状態(緑内障のタイプ・進行度)に応じて最適な治療を選択します。

SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)

  • 対象:開放隅角緑内障・高眼圧症
  • 仕組み:線維柱帯の色素細胞を選択的に刺激し、房水排出を促進
  • 特徴:周囲組織へのダメージが少なく、繰り返し施術可能

MLT(マイクロパルスレーザー線維柱帯形成術)

  • 対象:SLTと同様(開放隅角緑内障・高眼圧症)
  • 仕組み:短いパルスで熱ダメージを最小限に抑えながら効果を発揮
  • 特徴:より低侵襲で、炎症反応がさらに少ない

💡 治療の流れ

  1. 点眼麻酔:痛みはほとんどありません
  2. レーザー照射:約5〜10分で完了
  3. 帰宅:日帰りで、当日から通常生活が可能
  4. 経過観察:数週間〜数ヶ月で効果を判定

カフーク手術の仕組みと概要(従来手術との比較)

Kahook Dual Blade

Kahook Dual Blade(KDB):線維柱帯を選択的に切除する器具

Kahook Dual Blade(KDB):線維柱帯を選択的に切除する器具

  • 手術時間:約5分
  • 切開幅:約2mm
  • 切除範囲:線維柱帯の一部を精密に切除し、房水の流れを改善
従来の緑内障手術
(トラベクレクトミー)
カフーク手術
入院:日帰り可能だが、状況により3〜7日入院する場合もある 入院:基本的に日帰り
手術時間:30〜60分 手術時間:約5分
侵襲度:切開が大きく、濾過胞を作成するため術後管理が複雑 侵襲度:低侵襲で術後回復が早い
合併症:感染、低眼圧、濾過胞関連の問題など 合併症:比較的少なく、成績良好

✅ カフーク手術の利点

  • 短時間・低侵襲で患者さんへの負担が少ない
  • 日帰り手術が可能
  • 従来の手術に比べて合併症が少ない
  • 術後の回復が早く、日常生活への復帰がスムーズ

マイクロシャント手術(従来手術との比較)

プリザーフロ® マイクロシャント緑内障ドレナージシステム

プリザーフロ マイクロシャント

PRESERFLOマイクロシャント実物

マイクロシャント埋込イラスト

埋込位置と仕組み

  • 微小なチューブ型デバイス
  • 前房から結膜下へ房水を排出
  • 手術時間:約10分
  • 日帰り手術が可能
  • 低侵襲で回復が早い
従来の緑内障手術
(トラベクレクトミー)
マイクロシャント手術
1週間の入院が必要 日帰り手術が可能
手術時間が30〜60分と長め 約10分の短時間で完了
切開が比較的大きく、回復に時間を要する 低侵襲で術後の回復が早い
濾過胞の管理が必要で、合併症リスクがある 成績良好(症例により異なる)

✅ マイクロシャント手術の特徴

  • 入院不要(多くは日帰り)
  • 低侵襲・回復が早い
  • 成績良好(症例により異なる)
  • 微小なチューブで房水を結膜下に排出し、眼圧を下げる

早期発見が第一(40歳から定期的に)

定期検査の重要性

40歳以上の方は、症状がなくても年1回の眼底検査・眼圧測定を受けましょう。

家族歴がある方強度近視の方は、年2回以上の検査が推奨されます。

検査項目

  • 眼圧測定:緑内障の基本検査
  • 眼底検査:視神経乳頭の状態を確認
  • 視野検査:視野欠損の有無・進行度を評価
  • OCT(光干渉断層計):視神経線維層の厚みを測定

⚠️ 緑内障早期発見のカギ

緑内障は初期段階では自覚症状がほとんどありません。視野の異常は進行するまで気づかないことが多く、気づいたときにはすでに重度の視神経損傷が起きている可能性があります。

  • 自覚症状は頼りになりません:視野欠損は徐々に進行し、脳が補完するため初期症状に気づきにくいです
  • 40歳を過ぎたら定期的に眼底検査を:40歳以上で緑内障リスクが上昇します。年に一度は眼底検査を受けましょう
  • 家族に緑内障患者がいる方は要注意:緑内障は遺伝的要素があり、血縁者に患者がいると発症リスクが2〜3倍になります
  • 早期発見で視機能を長く維持できます:早期発見・早期治療により、視野障害の進行を効果的に抑制できます

まとめ:緑内障治療の4つのポイント

1

早期発見

40歳を過ぎたら定期的な眼底検査を受けましょう。自覚症状は頼りになりません。血縁者に緑内障がいればより注意が必要です。

2

継続治療

点眼薬の毎日の使用、レーザー・手術後の経過観察を欠かさないこと。自己判断での中断は進行を早めます。

3

定期通院

視野検査や眼圧測定で治療効果を確認。数ヶ月〜年単位での経過観察が必要です。

4

正しい理解

緑内障は「治す」のではなく「進行を抑える」病気。適切な治療で生涯の視機能維持が可能です。

🏥 不安なことがあれば、いつでもご相談ください

緑内障は早期発見・継続治療で、生涯の「見える生活」を守れます。

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病状にあわせ薬やレーザー、手術で治療

まずは薬で眼圧コントロール

急性緑内障の治療では、手術が第一に選択されますが、患者さんの大多数を占める慢性緑内障で視野異常が進行していない場合は、まず薬による治療から始めます。
大きく分けて5種類の緑内障治療薬があり、緑内障のタイプ、眼圧の高さ、視野異常の重症度などにあわせて処方されます。

緑内障の薬

・房水の産生を抑える薬
・隅角での房水流出を促す薬
・隅角以外からの房水流出を増やす薬
・瞳孔を縮めて隅角を広げる薬
・循環を改善し視神経の働きを助ける薬

薬の効果が不十分な場合

薬では眼圧が十分に下がらなかったり、視野異常の進行が止まらない場合は、レーザー治療や手術治療が行われます。
レーザー治療 レーザー光を当てて房水の産生機能を抑えたり、隅角から房水が流れやすくなるようにします。外来で短時間のうちに安全にできます。
手術治療 房水の流出経路を新たに設ける手術です。手術後に若干視力が下がることがありますが、眼圧は十分に下げることができます。

(1) 早期発見が第一 ~40歳からは定期的に眼底検査を~

緑内障治療の最初のキーポイントは、早期発見です。自覚症状は頼りになりません。
40歳を過ぎたらできるだけ眼底検査を受けるようにしてください。
この病気は遺伝の傾向もみられるので、血縁者に緑内障の人がいれば、より注意が必要です。

(2) 緑内障といわれたら通院を欠かさない

緑内障は途中まで、自覚症状がほとんどありません。
このため治療の必要性を理解できず放置している人が多くいますが、一旦視野の異常が起きたら後戻りはできないのです。
眼圧コントロールの必要性をよく理解し、欠かさずに通院しましょう。

(3) 指示どおりに薬を点眼・服用する

近年、副作用が少なく有効性の高い薬が次々に登場し、薬だけでもより良い眼圧コントロールが可能になってきました。
しかし、それも指示されたとおりに点眼・服用したうえでの話。
どんなに効果がある薬でも、処方されたとおりに使用しなければ、十分な眼圧コントロールはできません。

(4) 病気を正しく理解し、心配し過ぎない

緑内障は早期発見と適切な治療により、多くのケースでは、一生十分な視野・視力を保つことができるようになっています。

ですから病気のことを心配しすぎることなく、毎日を楽しく過ごすようにしましょう。
現在では、一度失われた視神経をもう一度機能させる研究なども行われており、将来さらによい治療法が確立されることも期待できます。

失明するかもしれないという不安を抱きながら生活するより、思いきり今という時間を楽しんだほうが、ずっと充実した人生を送れるのではないかと思います。

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治療の指標は眼圧測定と視野検査

緑内障の初期は自覚症状は全くありません

緑内障の初期は自覚症状は全くありませんし、視野の異常もある程度進行するまで患者さん本人は自覚できませんから、検査で病状を確認する必要があります。

眼圧測定

角膜に空気やセンサーを当てて眼球の固さ(眼圧)を測定します。
正常値は10~21mmHgですが、緑内障の場合21mmHg未満なら問題ないというわけではなく、視神経乳頭の陥凹の進行が停止するレベルまで下げるように治療します。
眼圧は季節や時間帯などによって変動し、緑内障の人は変動の幅が大きいことも知られています。

隅角検査

眼圧が高いとわかったときに、その原因を調べる検査で、隅角の状態を調べ、隅角が十分に広ければ開放隅角緑内障、狭ければ閉塞隅角緑内障です。

眼底検査

視神経乳頭の陥凹を、直接確認する検査です。
視神経乳頭の変化は視野の異常よりも先に現われますので、緑内障の早期発見、とくに眼圧に変化が現われない正常眼圧緑内障の診断に、威力を発揮します。

緑内障の眼底検査

眼底写真を撮り、視神経乳頭の陥凹部が拡大していないかなどを調べます。

緑内障の眼底検査

正常の場合(Aの写真)、乳頭径を1とした場合、
陥凹部(視神経乳頭の中の白っぽく見える部分)の径は約0.5~0.6です。


B(1) B(2) B(3)
緑内障の眼底検査 緑内障の眼底検査 緑内障の眼底検査
B(4) B(5)  
緑内障の眼底検査 緑内障の眼底検査  

緑内障(Bの写真)だとこれが拡大し、B-(1)に近づいていきます。

視野異常の最も多い進行パターン

(1)は異常が現われていない段階の視野です
(黒い部分は健康な人にも存在する盲点)。
病気の進行とともに、
視野の中心部を迂回して見えない範囲が広がっていきます。
この例は左目の視野ですが、反対の目の視野異常も、これを左右対称にしたかたちで、ほぼ同時に進行します。


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緑内障のタイプ

緑内障は、いくつかのタイプに分けて診断されます

緑内障は、いくつかのタイプに分けて診断され、治療方法の選択にも関係してきます。

開放隅角緑内障

房水の流出口「隅角〈ぐうかく〉」は十分広いが、その排水部分(線維柱帯)が目づまりして、房水が流れにくくなって眼圧が上がる。
視神経乳頭の構造が相対的に弱く、眼圧は高くなくても視神経の障害が進むこともある。
多くは40歳以上で発病。高齢になるほど多い。
病気の途中まで全く自覚症状はない。病気の途中から、視野の一部に見えない所が出始める。
眼底検査を受けて視神経乳頭の陥凹を早期発見し、視野に変化が起こる前に治療を始めることが大切。

閉塞隅角緑内障

隅角が狭まり、房水の流出抵抗が高くなって眼圧が上昇する。
40歳以上の女性に多く(男性の3~4倍)、遠視気味の人がなりやすい。
開放隅角緑内障より眼圧は高くなりやすく、緑内障発作が起きることもある。
眼圧を下げ、視神経の障害の進行を抑え、発作を予防する。発作時には速やかに眼科を受診。

正常眼圧緑内障

日本人の緑内障患者の6割近くを占める(緑内障の発病頻度は40歳以上の人口の5.8パーセントで、そのうち正常眼圧緑内障が3.6パーセント)。
眼圧は正常だが、視神経乳頭の陥凹が進む。
視神経の循環障害(血流が悪くなること)などにより、視神経乳頭の構造が、眼圧に比べ相対的に弱くなっていることが原因と考えられている。

続発緑内障・他

なにかの病気が元にあり、その影響で起きる緑内障。
ステロイド剤の長期点眼や、糖尿病などによる網膜の病気が原因で起きることが多い。
先天的な原因による緑内障もある。

排水部分 排水部分の目づまり 隅角が狭い 隅角が極端に狭くなる
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眼圧は視神経の感受性とのバランスが大切

緑内障で視野の異常が起こるメカニズムをみてみましょう。

カメラのフィルムにあたる網膜〈もうまく〉には、一面に視神経〈ししんけい〉がはりめぐらされています。
その視神経が、太い1本の束となって脳へ向かうところを、視神経乳頭〈ししんけいにゅうとう〉といいます。
緑内障は、この視神経乳頭が眼球内側から押し潰されることで(医学的には陥凹〈かんおう〉といいます)、正常に機能する視神経が減少する病気です。
一度失われた視神経は、二度と元に戻りません
病気の進行とともに、見える範囲が徐々に狭くなり、最悪のケースでは、光を失うことになります。

視神経が痛められる大きな原因は、眼圧〈がんあつ〉が高過ぎる状態「高眼圧」です。
ここで、緑内障を理解するうえで大切な、眼圧について少し詳しく解説しておきます。

眼圧を左右するのは房水の量

眼圧を左右するのは房水の量

柔らかい材質で球を作り、その形を保つには、球の内部から外側に向かう一定の力が必要です。
例えばサッカーボールでは、中の空気がその役割を果たしていて、
空気を抜くとボールはしぼんでしまいます。
眼球も柔らかい丸い球ですから、やはり中から外に向かう一定の力が必要で、
その力の強さのことを眼圧と呼んでいます。

眼圧を左右するのは、眼球内を流れている房水の量です。
眼圧の正常値は10~21mmHgで、21mmHg以上を高眼圧といいます
これは、眼球内の房水の流れが妨げられて起こります。
高眼圧は、空気を無理につめてパンパンに固くなったボールのようなもので、眼球にとっては異常事態です。

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緑内障はどんな病気?

緑内障はどんな病気?

緑内障というのは、眼球をボールに例えるとボールに空気をいれ過ぎて内圧を高めた状態に相当します。
そして眼球の内圧、眼圧が高まって、視神経が障害を受ける病気です。

緑内障は網膜の視神経が傷つき,「視野」(物の見える範囲)が次第に狭くなる病気です
最近の調査によると、40歳以上の17人に1人が罹患しているという結果が報告されています(日本緑内障学会 2000年)。

自覚症状がほとんどなく、ジワジワと進む緑内障が発見され、
さらに注目すべき結果は、眼圧が高くなくて、緑内障の所見を持った人が同じくらい発見されたということです。
この所見というのは、視神経の障害で、具体的には眼底の視神経乳頭に認められる凹み(専門用語では視神経陥凹)です。
検査では視野の異常が認められます。

また高齢者ほど緑内障を患う可能性が高くなります
定期的に眼科を受診し,検査と治療を続けていれば,確実に進行を抑えることができる病気です。

発症者の傾向としては、以下の人が罹患しやすいといわれています。

* 強度の近視または遠視

* 家族に緑内障発症者がいる

* 糖尿病にかかっている

視野の異常は進行しないと気付かない

しかし、実際多くの患者さんがかかる慢性緑内障では、瞳の色はもちろん、痛みや充血といった症状が全くなしに進行し、
視力の低下も、病気の最終段階まで現われません。
このため、患者さん自身、なかなか病気であることを認識できず、治療開始が遅れることが多々あります。

さらに、慢性緑内障の唯一の自覚症状は、視野の一部に見えない所ができるというものですが、
ふだんは二つの眼で見ているため、互いの視野でカバーされ、これも意外に気付きません

そのため、緑内障だとわかっているのに不自由はないからと治療を受けない人もいるくらいです。

しかし緑内障は、放置していると少しずつ進行し、最悪の場合は失明に至る病気です
現在では治療法の進歩によって、非常に高い確率で、視覚障害の進行を防ぐことができるようになっています。

しかし、それには「早期に発見し適切な治療を続けていれば」という条件が付きます。

緑内障簡易チェッカーですあくまで参考程度になさってください
緑内障 簡単簡易チェッカー 》 http://www.on.no-ip.biz/ryokunai/

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