緑内障
眼圧は視神経の感受性とのバランスが大切
では、緑内障で視野の異常が起こるメカニズムをみてみましょう。
カメラのフィルムにあたる網膜〈もうまく〉には、一面に視神経〈ししんけい〉がはりめぐらされています。その視神経が、太い1本の束となって脳へ向かうところを、視神経乳頭〈ししんけいにゅうとう〉といいます。緑内障は、この視神経乳頭が眼球内側から押し潰されることで(医学的には陥凹〈かんおう〉といいます)、正常に機能する視神経が減少する病気です。一度失われた視神経は、二度と元に戻りません。病気の進行とともに、見える範囲が徐々に狭くなり、最悪のケースでは、光を失うことになります。
視神経が痛められる大きな原因は、眼圧〈がんあつ〉が高過ぎる状態「高眼圧」です。ここで、緑内障を理解するうえで大切な、眼圧について少し詳しく解説しておきます。
・眼圧を左右するのは房水の量
柔らかい材質で球を作り、その形を保つには、球の内部から外側に向かう一定の力が必要です。例えばサッカーボールでは、中の空気がその役割を果たしていて、空気を抜くとボールはしぼんでしまいます。眼球も柔らかい丸い球ですから、やはり中から外に向かう一定の力が必要で、その力の強さのことを眼圧と呼んでいます。
眼圧を左右するのは、眼球内を流れている房水の量です。眼圧の正常値は10~21mmHgで、21mmHg以上を高眼圧といいます。これは、眼球内の房水の流れが妨げられて起こります。高眼圧は、空気を無理につめてパンパンに固くなったボールのようなもので、眼球にとっては異常事態です。


